さぶたいとる:サーヴァントリーダーシップの限界
ネガティブメンバーとは
今回のネガティブメンバーとは「愚痴を言う」、「怒る」など、恒常的にネガティブな表現を周りにする人のこととします。
成果が出ていない。というのは今回は対象外です。
育成コースに移すなりしましょう。
ネガティブメンバーの思考、行動一例
- 評価に不満
- チームの判断に不満
- スケジュールに不満
- 不満を喋りつづける
- 納得した。風で納得していない
- 周りの失敗を認めない
- 周りの状況を鑑みない
- 周りを手伝わない
- 代替の提案をしない、聞き入れない
- まじつらいわー、俺一番頑張ってるわー
想定する聞き手
ネガティブなメンバーをマネジメントしている。
ネガティブなメンバーのマネジメントを今後は避けたい方。
マネージャー職に向けて今後の心構えをしておきたい方。
はじめに
マネージャーであるならば、第一に、環境に対して文化づくりや評価、メンバーに対して育成やメンタリングなどを行い、ネガティブなメンバーを産まない土壌づくりをすべきだと思います。
最初にまとめ
ネガティブメンバーはマネジメントすべきではない、です。
多様性は認めつつも”合わない”と思うメンバーはチームへ入れない、早くに外すべきです。
そして、気の合うメンバーでチームを構成すべきです。
それは、ネガティブメンバーにとっても新たな活躍の場所に所属するキッカケにも繋がります。
話の流れ
- ネガティブメンバーをマネジメントすべきでない理由
- ネガティブメンバーをマネジメントしなければならない場合
- ネガティブメンバーをマネジメントしなくなるようにする為には
- おわりのまとめ
ネガティブメンバーをマネジメントすべきでない理由
改めていうのもなんですが。
時間をとられる
愚痴を聞くのに時間をとられたり、仕事の話が出来なく時間をとられたり。
果ては、ネガティブメンバーの対応をした他のメンバーが疲れてその対応が必要になったり。
とかく時間がとられます。*1
精神的に辛い
雰囲気悪くなったら出来るものもできない。
心理的安全性が崩れる。
結果
開発が遅れて納期までの期間が減り、体力も減って、でも出来上がらなくて費用が増えて…。
と悪いことづくめです。
タックマンモデル的には、混乱期が継続的してしまっている状態。
人が集まっただけのグループ。であってチームではなく目的に向かって進めていない状態です。
ネガティブメンバーの行動は、チームの成長を阻害させ成果も出づらくなります。
「外したい!!でも、外せないんです!」「属人化しているんです! 」と思う人もいるかと思います。
けれども、マネージャーであれば、リスクを抱えて開発するほうが余程負荷であることを知った方がよいと思います。
「まだ行っていなかったとして、今これに手をつけるかどうか」
『経営者の条件』より引用
まだチームの一員じゃなかったとしたら、そのメンバーをチームに入れますか?入れませんか??
外す負荷は一定の期間で済みますが、外さない場合の負荷は継続的に発生し、じわりじわりと組織の負債となって溜まっていきます。
プログラムのリファクタリングと一緒です、組織もリファクタリングしなければいつ事故に繋がるともわかりません。
しかし、現実はそんなに簡単じゃないですよね。
ネガティブメンバーをマネジメントしなければならない場合。
ネガティブメンバーになってしまうのは何故なのでしょうか?
ネガティブメンバーが発散している内容を分析します。1on1をしてもよいと思います。
一緒に問題を発見し、ネガティブメンバー自身が動いて解決出来るよう促します。
って思ったけれど、これはサーヴァントリーダーシップの方法寄りですね。
しかし、こういった協力的な問題解消の改善プロセスが有効ではない場合どうするか。
先ず、どういったチームなのかを考えてみましょう。
例えば、会社の為のチーム、マネージャーの為のチーム、チームメンバーの為のチーム。
他に、物を作る為のチーム、売上を上げる為のチーム、利用者を豊かにしようとする為のチーム。などなど。
それらの枠内にある要素が、チームメンバーたる要素です。
ネガティブメンバーはその枠内にいるでしょうか?
それをネガティブメンバーと話し合います。
相手の気づきが得られ、納得してもらえればそれで良いですね。
しかし、譲れない場合もあるかもしれません、妥協案を考えます。
けれども、妥協案が見つからず合意が得られないようであれば、マネージャーの指示として業務を行ってもらいます。*2
可能であれば、ミーティングなどに参加しなくてもよいようにチームから遠ざける*3体制にします。
ヘルプ(ゲスト、フォロワー)的な動きを指示し必要なときに短期的に参加してもらうようにします。
ここで注意しなければいけないのは、
もしかしたら、ネガティブメンバーが言っていることが正しいことがあります。*4
よく考えて、枠を広げる必要性も考えなければいけないと思います。
ブックマークに良いコメント(感謝!)がありましたので上記の補足!
自分やチームがネガティブだと思いこんでいるのは実は問題提起である場合があります。
チームの成長を止めているわけではなくて、チームが問題にぶつかり失敗させないよう気づいてくれています。*5その場合マネージャーは、意見を取り入れてチームに説明をし問題の解消に務めるようにしましょう。
それでも、解決しない外せない場合というのは、ここで書くのは避けておきます…。
そうなる前に外す判断、行動をしましょう!!
おまけ
飲み会を定期的に設けて溜飲をさげてもらう…接待??。
マネジメントしなければならない時のまとめ
- チームの趣旨を考える。
- 趣旨についてネガティブメンバーと話し合う
- 互いに譲歩の道を探る、出来なければ業務指示に則って行動してもらう
- 可能であれば、物理的にも距離を置くようにする
ネガティブメンバーをマネジメントしなくなるようにする為には
チームにいれない為に
事前情報を得る
可能であれば、かなりベストです。
人に対しての判断は千差万別でしょうから、情報を貰う人についても自分が知っている人がよいと思います。
ただ、難しいことが多いでしょう。
面談をする
- 思考や価値観について話し合う
- 会話のリズム、仕草などを見る
技術スキル以外の話をします。
「○○という課題があった場合どのように考え、どういった行動をしますか?」といった質問や、
何のためにこれからの業務を行うのか、何のためにそのチームに入ってくるのか。などを話し合います。
自分が合ったとしても、チームのメンバーが合うかなども考える。
可能であれば、メンバーとの面談も実施しましょう。
これらを事前に伝えておくことで問題を予防することも可能です。
こちらの思考や価値観、取ってほしい行動について伝えます。
これらが違かったとしても認められるかどうか互いに確認する機会です。
チームに入る直前に改めて行うのも良いと思います。
参加の決定に際して
チームに合わないけどスキルが素敵という場合、期間、業務範囲、コミュニケーション経路をしっかり決めておくのもいいかもしれません。
しかし、オススメしません…。
マネージャーの自分がチームに対しても相手に対しても責任を持てるかどうかも考えて、参加してもらうかお断りするのかを決めましょう。*6
また、採用活動だった場合、面談に時間をかけてられない。と考える方もいるかもしれませんが、その後の負荷を考えてください。
また「人をいれないといけないから仕方ないから入れる…」と"仕方ない"で失敗した場合、その失敗を振り返れますか?
懸念があるようであれば、チームへの参加をやめておいたほうがよいと思います。
チームに入ってからわかった場合
契約の終了
一番簡単な方法。
異動(、○○)
3ヶ月~1年くらい期間を設けて合意を得た行動目標と改善プロセスをもって逐次評価を伝えます。
そして普段の業務の時から、出来ていれば良い評価を伝える。
出来ていなければ、どうしたら出来るのかを話し合います。
期間を設け、その結果として出来ていればよいのですが、出来ていなかった場合は、話し合いです。
「○○部だと、求めているような環境があるよ。」的な話し合いをします。
時間をかけても合意が得られる異動がベストです。
それでもダメなら業務指示として異動してもらう他ないでしょう。
おわりのまとめ
なんでもかんでもマネージャーの言うことを素直に聞け、指示に従って動け。という話をしているつもりはないです。
ネガティブなメンバーといいましたが、当人もチームにとって悪いことをやろう。とは思っていないはずです。
価値観や考え方の向き、その結果の表現方法などが違うだけなのだと思います。
そういった点についても率直に話し合いをすることで良いチームが築けていけると良いなと考えています。
最後にこちらを貼っておきます。
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